災害支援市民ネットワークしが 、第2回の研究会を8月24日に開催しました。佛教大学&NPO法人さくらネットの後藤至功先生を講師に、テーマは「福祉避難所の運営を考える~コロナ禍の現状を踏まえて~」です。
*この事業は、ろうきんパートナーシップ制度で実施しています*
福祉避難所は災害時に設置されるものですが、あまり一般市民には知られていません。参加者のみなさんからも「居住地域によって場所がさまざま(民間の福祉施設であったり、公の総合福祉センターであったり、公民館であったり)だ」という声がでていました。それで、そもそも福祉避難所とは、という話から始まりました。
要支援者にあった避難所をマッチングする時に大事なのはスクリーニングだそうです。福祉施設では、財源が介護サービス対象のものと、災害救助費から確保されるものがあって、福祉避難所は後者です。前者は緊急入所(ショート)と定員超過入居があるそうですが、本人しか対象にならず家族と離れるというデメリットから福祉避難所や一般避難所や在宅を選択される方も多いということ。
しかし、ケア職員が常駐するかが大きく、例えば総合福祉センターや公民館はケア職員がいないので実質回せないとのこと。東北の時に最悪だった福祉避難所は、体育館で仕切りもなく、ベッドに寝かせきりだったそうです。最近は、大学のホール活用や温泉付き宿泊施設が福祉避難所になる例もでているそうです。快適過ぎて出たくないくらいだそうですが、常駐職員がいないとリハビリなどに対応できず、だんだん寝たきりになっていくことも。
福祉避難所を受けて進めるために は人材の外注が必要で、最近ではDMAT( 医療チーム)やDWAT DCAT (福祉チーム)などの支援チームができているようです。
最後に、福祉避難所でのコロナ対策についても触れていただきました。防護服はいつの場合でも重要で、普段から集めておくために、社協と協力することが必要だと言われていました。後藤先生は介護施設の事業継続ができるよう、数が必要ということで、簡易防護服(ポリ袋が材料)製作を地域の老人会や学生と一緒に日々展開されているということです。
普段から災害を想定し、要支援者の行き先を考えておくとか、ケアプランの中に位置付けるとか、いろいろ準備できそうなことがありそうです。
法律や福祉の専門的用語も多く、一般には理解が難しかったですが、参加者は福祉事業所や行政の福祉部門といった方々が多く、このテーマで開催してよかったと思います。
次回は10月30日、コロナ時代の避難所運営で、コロナに配慮したHUGの体験等ができればと思います。地域コミュニティを支えるみなさんも是非お越し下さい。詳細は、しがNPOセンターのサイトでお知らせします。
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