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執筆者の写真代表 しがNPOセンター

新たなまちづくりの起点に

更新日:2019年12月4日

           しがNPOセンター                      代表理事 阿部 圭宏


 まちづくりスポット大津が11月29日に誕生した。まちづくりスポットは、大和リースが全国で地域のNPOと協働で取り組んでいるもので、しがNPOセンターに声がかかった。大津びわこ競輪場跡地にできた商業施設「BLANCH大津京」のまちづくり拠点「ハッシュタグ大津京」の運営とともに、市民の思いを実際の活動につなげる役割を担いたいと考えている。詳しくは、それぞれのサイトで確認していただくことにして、まちづくりスポット大津がこれからの市民活動、NPOとどう向き合っていけばよいのかを考えてみたい。





 NPO法が施行されて20年以上経ったことで、改めてNPOの存在、役割を考えるべき時期に来ている。


 NPO法が成立する前後は、市民活動、NPOに関わる人たちには、すごい熱気があったが、社会にはまだまだ知られる存在ではなかった。今日ではNPOのことを理解されていなくても、NPOという言葉は知っているという方が多くなり、NPOが社会に根付いたという見方もできる。


 当時と比較するとNPOに対する熱気というものは感じられないが、逆の見方をすれば、NPOが社会に定着をしていると考えられるだろう。社会が複雑化するに従って、NPOへの期待はますます膨らんでいる。


 NPOを取り巻く状況は変化している。NPOに関する基本的なことを知る講座の開催もあまり行われなくなり、NPO法に関する知見を深める場も少なくなった。新たな世代がNPOで働いたり、活動している状況を見ると、こうした基本的な講座の開催などは必要となるだろう。あわせて、社会を俯瞰できるような学びの場も検討していくことも大切である。


 NPOの運営もいろんな面で大変になっている。マネジメントができるという前提で社会が動いていることもあり、嫌が応にもマネジメントのことを考えていかなくてはならない時代になってきた。中でも、ファンドレイジング(資金調達)や人材確保には力を注がざるを得なく、マネジメントに注力することができないと、活動もままならない状況も出てきている。あわせて、NPOが行政や企業とどのように関係づくりをしていくのかも問われている。


 地域コミュニティのことにも触れておきたい。生活様式が変わリ、地域コミュニティのあり方も問われている。大津市では、特に学区単位のまちづくりをどうしていくかが大きな課題となっている。こうしたコミュニティでの活動を支援する仕組みは全国的にもまだまだ少ないので、コミュニティ支援を構築していくことも求められている。


 まちづくり10年単位で考えていくことだと言われる。多様な人が何かに気づき、活動を始めたいという思いに寄り添って応援しても、すぐに結果ができないこともある。短期での成果とともに、中長期的な視点に立った支援の仕組みを考えることが次の時代をつくるのではないかと思う。



ハッシュタグ大津京    tel 077-511-9231 fax 077-548-6758

まちづくりスポット大津  tel 077-511-9814

https://machispo-otsu.net (サイトは近日中にオープン)

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