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執筆者の写真代表 しがNPOセンター

NPOとしての新型コロナウイルス対応

           しがNPOセンター                      代表理事 阿部 圭宏


 今月のコラムも新型コロナ感染症のことに触れざるを得ない。

 緊急事態宣言が7都府県に発令されたのが4月7日。その後、16日に全国に拡大されると同時に、13都道府県を特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要がある「特定警戒都道府県」と位置づけられた。国内での移動はあまり制限が加えられてこなかったこともあり、自治体が独自に緊急事態宣言を出す事例や緊急事態宣言地域への指定を求める動きが、全国へ宣言を広げる効果となったと言えるだろう。

 大型連休に突入し、各地の行楽地は様変わりをしている。今は、観光や経済活動という面を抑え、感染拡大防止を図るための制限や自粛が、市民生活のあらゆる場面で行われてきている。




 ただ、緊急事態宣言がなされたと言っても、感染のピークが収まったわけで、1か月程度の延長の方向で検討されているようだ。

 このような中での政府の対応策は、後手後手であった。給付金も迷走を続け、政府が補正予算に組み込んだ1人10万円の特別定額給付金も遅きに失したとは言え、とりあえずはよかったと思う。後は、逼迫している医療現場をこれ以上疲弊させないような対策と、休業補償等の創設を政府には真剣に取り組んでもらいたい。  新型コロナ感染症は、社会全体に大きな影響を与えているが、NPOにも事業面だけなく、運営面でも影響が出ている。




 この時期はNPO法人の多くが定期総会を開く時期でもある。NPO法では、みなし総会の規定もあり、しがNPOセンターでも定款にみなし総会を記載しているが、実際はこの規定は使いづらい。だからと言って、通常に携帯での総会開催は難しい。そもそも多くの人が集まることを避ける必要もあるし、実際に総会を開こうと思っても、会議室のある公共施設などの多くが休館していて、人が集まれる状態にない。事務所で最小人数で開催し、会員からは委任状をもらうとか、書面表決をしてもらうというのが現実的だ。ぜひ発言したいという会員がいる場合には、WEB会議での参加というのも有効な手段である。

 テレビを見ていると、日頃スタジオにいるコメンテーターが、WEB会議システムを使った参加が増えてきた。大学でもWEB講座への切り替えが行われている。しがNPOセンターが毎月第3月曜日に開催している「新書de読書会」も、4月は急きょオンライン開催とし、新しい発見となった。講座も中止や延期となっていて、動画配信等での対応も考えて行かざるを得ない。

 フェイス・ツウ・フェイスの関係は緊密性をつくる上でも重要な視点であるが、今回の想騒動を通じて、WEB会議のようなものが一般化すると、新たな展開ができるかもしれない。

(画像も筆者による撮影)

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