しがNPOセンター
代表理事 阿部 圭宏
緊急事態宣言が解除された。国全体として新たな感染者が減少していて、人がまちに戻ってきているのは、都市部だけでなく地方でも同様だ。感染抑制には、ある程度の人の往来や経済的な制限がもたらされることは仕方がないという認識は、国内には定着したのではないだろうか。ただ、生活困窮、倒産、医療従事者への過度な負担、ネットでの誹謗中傷、自粛警察、今の政府が考えていることなど、日本社会のいろいろな面が明らかになった面もある。
これで終息かというと、ワクチンの開発や人の多くが抗体を持つまで、いったん収まっても、第2波、第3波といったものが起こることは否定できないようで、そのための対策が早急に講じられることを望みたい。
では、コロナ対応で市民はどうしているのか。少なくとも、こうした状況への対応をこれからもしていかないといけないという前提で社会が動き出しているのは間違いないだろう。そうした様子は、マスコミ報道でもよく紹介されている。アルコール消毒、マスクの着用、スーパーやコンビニのレジでのアクリル板の使用、飲食店での客席の工夫など、様々な場面での知恵が働いている。
しがNPOセンターでも、先月、理事会と総会を開催した。理事会は、オンライン参加を基本とし、事務所には事務局とオンライン参加が難しい理事が集まって行った。総会会場は、まちづくりスポット大津が運営しているハッシュタグ大津京のシェアスペース(会議室)での開催となった。この間、緊急事態宣言を受けての臨時休館していたが、5月14日から貸室を再開したことで事なきを得た。ただ、なるべく委任状提出あるいは書面表決を求めるとともに、オンライン参加も可能とした。
こうしたオンライン開催の経験で、新たな事業展開の検討も始めている。1つは、ウェブを使った講座の開催だ。いつもやっているような人を集めての講座は、今の状態をある程度維持していることになれば、さまざまなな講座を開催してきたノウハウが活かされないだけでなく、事業自体ができなきくなってしまう。方法や内容はまだ検討中だが、ぜひ、しっかりとしたものを作っていきたい。
もう1つが相談業務である。これまでのNPOの運営等に関する相談対応は、事務所へ来てもらうか、相手型の指定する場所へ伺うしかなかったが、今回の騒動を機に、オンライン相談を始めることになった。これはすでに動き出していて、忙しい現在人にとっても有効な方法ではないかと思われる。
こうした対応だけで次の時代を乗り切るのは難しいかもしれないが、みんなが知恵を出して、切り開くことが求められる。
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