top of page
執筆者の写真代表 しがNPOセンター

⑯レポート「地域と共にある日野子どもまんなか居場所づくり」

更新日:6月5日


●実施団体名:ぱれっとしが

●取り組み:地域と共にある日野子どもまんなか居場所づくり

●対象:日野町および滋賀県在住の子ども(0~18才)とその保護者

●開催場所:ぱれっとしが 滋賀県蒲生郡日野町松尾3丁目55

●開催日と料金

○居場所の無料開放 平日9:00~18:00 土日祝9:00~15:00 無料

○学習支援 毎週火曜日18:00~20:00 無料

○子ども食堂の開催 毎月第3土曜日10:00~14:00/人 100円 ※お手伝い制度あり                        

○モノづくり体験学習 毎月第2土曜日10:00~15:00 無料

※詳細は下記Instagramのカレンダー参照

●アクセス:

公共交通―バス停 松尾三丁目 徒歩数分

自家用車―敷地内および近辺に駐車場あり

●問合せ先:

電話 080-3136-2967(奥野ふじみ)













レポート:「いろんな人が出会い交わる、まちの縁側のような居場所―ぱれっとしが@日野町―



日野町の中心部、役場や公園がすぐそばにある住宅地。この一角にたたずむ民家が「ぱれっとしが」の活動拠点。子どもの育ちを支える居場所づくりやイベントなど、さまざまな活動に取り組まれています。




取材に訪れたのは、子ども食堂「にじいろ」の日。月に1回、開催されています。

玄関を開け、廊下をすすんだ奥にある和室が会場です。三部屋の続き間で、掃き出し窓からの景色も広々としています。絨毯も敷かれ、座卓がいくつも並んでいます。壁の棚には、おもちゃや人形、カードゲームが所狭しと置かれています。その中には、木工が得意なスタッフの方が作られたものもあります。




子ども食堂の開始は11時から。訪れたのは開始の少し前でしたが、すでに早く来た子が一人、スマホでゲームをしていました。次にやってきたのは小さなお子さん連れの親子が二組。お母さんとお父さんが一緒の親子もいらっしゃいます。子どもたちは着いてすぐ、棚からおもちゃを取り出して遊び始めます。その後も続々と、子どもたちと親子連れがやってきて、大人10人、子ども20人ほどになりました。

お昼が近くなるとスタッフの方が、台所で手づくりしたカレーとサラダを部屋に運んできてくださいました。お腹が減ってきた子たちから、受け取って座卓で食べ始めます。続いて、小さい子たちも、お父さんやお母さんに食べさせてもらいます。食べたい人が、食べたいときに、自分のペースで食べる。これがぱれっとしが流です。




なぜ、こんなにたくさんの方が来られるのでしょうか?

まず、小さなお子さんを連れたお母さんに伺いました。その方は、家にいるより、子どもたちが他の子と遊べるし、自分もお昼ご飯の支度をせずにすむのが助かるから来ている、とおっしゃいました。

また、お昼前にやってきた子は、受付で「○○くん、来てる?」とスタッフの方に訊きました。いるよ、とスタッフの方が答えると、まっすぐにその子のところへいき、一緒にご飯を食べ始めました。彼にとっては、ここはその子と一緒に遊んだりご飯を食べたりできる場所なのでしょう。

年代も目的も違う人々が、同じ場所に居合わせることの価値を感じました。




代表の奥野ふじみさん(左)と副代表の松村亜有子さん(右)―写真提供:ぱれっとしが

 活動を始められた経緯について、代表の奥野ふじみさんにお話を伺いました。

 奥野さんご自身も、子育て経験のあるお母さん。お子さんが小さかった頃、パートナーの松村亜有子さんと共に「花咲きまま」というパネルシアター(動く紙芝居)の活動を始められ、長年にわたって続けてこられました。

 ところが、子育ても一段落ついた頃にコロナ禍がやってきました。パネルシアターの上演ができなくなったり、お仕事の状況が変化したりしました。そこで、子どもをまんなかに、いろんな人が居合わせる場や地域づくりに取り組もうと、2022年からぱれっとしがの活動を始められたそうです。


 今回の助成事業では、いわゆるヤングケアラーと言われる子など、困難を抱えた子やその保護者の方々の居場所づくりに取り組まれています。団体の活動としては、拠点での活動のほかにも、地域のなかにいろんな居場所や出会いの機会をつくる活動をされています。昨年末には、町内に7つある子ども食堂の合同イベントも企画開催されました。

 日野町のような農村地域でも、このごろは近所で集まる機会がとても少なくなっています。ぱれっとしがの活動は、子どもたちの居場所であるとともに、まちのいろんな人々が出会い交わる場所、いわば町の縁側のような役割を果たしているように思いました。

 今後は、活動を継続し、地域の中のいろんな関係者との協力体制づくりを進めていこうとされています。そのためには行政との対話や連携も重要ですが、この日は役場の職員さんもふらりと訪ねて来て、活動の様子を見たり、訪問者の方々と交流をされたりしていました。

まずはこうして、いろんな子どもと大人がこの場で居合わせ、遊んだり、食事をしたりすること。その中から、日野の子育てのこれからが拓かれていくように思いました。


取材日:2024年1月20日 









閲覧数:44回0件のコメント

Comments


bottom of page