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執筆者の写真代表 しがNPOセンター

⑬レポート「就労(お仕事)体験を主としたい場所事業(ぴょんキッチン・体験型カフェ事業)」

更新日:6月5日

 

●実施団体名:一般社団法人蜜柑の木

●取り組み:就労(お仕事)体験を主とした居場所事業

     (ぴょんキッチン・体験型カフェ事業)

●対象:15歳以上の生徒とそのご家族

●開催場所と時間:ミモザホールキッチン、月3~4回(不定期)

●取組について知りたい場合の連絡先:https://www.mikannoki-oumihatiman.com/












 一般社団法人蜜柑の木は孤立を防ぐことを目的に、主に不登校・行き渋り・長期病気療養中、特別な支援を必要とする子ども・若者とそのご家族の支援を行っています。今回の取組「ぴょんキッチン お仕事体験・お弁当販売」は、「親の会お話し会」「子ども食堂」「親子サロン」などの活動を進める中で生まれてきたものです。自分たちが作ったお弁当を作って販売することで、様々な大人と関わりながら社会とのつながりを感じていく場、そして仕事をする場をつくっています。


 今まで「ぴょんキッチン」は、昼間のお弁当づくりと販売が中心でした。今回訪れたのは、夜の時間帯です。「不登校・行き渋りなどの子どもは、朝起きづらいことが多いです。連絡では『行きます』と言っていても来なかったということがあって。もしかすると夕方からの方が出やすいかもしれないと思って、今回、夜のお弁当に初挑戦しました」と代表の永峰さんが話してくださいました。

 当日参加した子どもは4人でした。

 冷蔵庫に、お弁当のメニューが貼ってあります。




いつもは管理栄養士をめざしている大学生が献立を考えてくれているそうですが、今日の分は以前作ったことがあるメニューで対応されていました。団体のメンバーだけではなく、それ以外にも協力者がいることは、とても心強いことです。

 そうこうしているうちに、お弁当詰めが始まりました。

 続けて参加している子どももいて、手際よく進めています。




 主菜は、鶏とさつまいもの甘照り炒め。隣でスタッフの方が、丁寧に作り方を伝えています。でも、神経質にならずに「うん、いいよいいよ」「いやー、上手やんか」「これなら帰って家でも作れるわ」など、子どもたちの心が温まる言葉がけをされています。

 




 お弁当詰めも佳境。全員で分担しながら詰めていきます。子どもたち同士も「こっち少なくない?」「それ、ここに入れて」といったお弁当詰めの話に冗談をはさみながら楽しく会話をしています。ここに来た最初の頃はあまり話さなかった子どもも、慣れてくると会話に入ってくるようになるのがわかるそうです。




 そしてお弁当の懸け紙。これで完成です。

 



 その後ろでは、黙々と洗い物をする子どもたちもいます。




 予約のお客さんがやって来ました。この対応はスタッフの方が担われていました。



 代表の永峰さんは、「終わったから帰ってもいいよと言っても、みんな、なかなか帰りません。ここが居場所のひとつになっているんだろうなあと思います。家の外に居場所があるというのは大切です。また高校生になるとバイトに行きたいと思うようになるのですが、不登校・行き渋りなどの子どもは社会との接点も少なく、なかなか思い切れなかったり、行ったとしても続かなかったりします。でも、ここで少しでも経験しておくことが自信につながるのではないかなと思っています」と、話してくださいました。


取材日:2024年2月21日


 





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