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人権が守られる社会に

執筆者の写真: 代表 しがNPOセンター代表 しがNPOセンター

更新日:2月6日



  しがNPOセンター                      

                代表理事 阿部 圭宏




 年明け早々に兵庫県知事選挙に絡んで、誹謗中傷されていた竹内英明元県議の訃報が報じられた。竹内さんは百条委員会で精緻な質問をするなど、信頼の厚い議員だと言われてきた。知事の不信任決議が全会一致で可決され自動失職すると、奥谷委員長、丸尾県議とともにS N S上で誹謗中傷を受けていた。知事再選の翌日に議員を辞職されていたので、いろんな方が心配していた。その後も家族を含めて誹謗中傷は続いていたという。


 知事の再戦後の定例記者会見では、何度となく記者からS N Sの誹謗中傷を止めるように呼びかけないのかという問いかけがあったが、知事は一般論に終始するだけで、具体的に誹謗中傷を止めるような発言を一切しなかった。



(大津駅周辺にて 筆者撮影)
(大津駅周辺にて 筆者撮影)


 この不幸な事件が起こった後で、県警トップの本部長が、事実無根で、明白な虚偽がSNSで拡散されていることは極めて遺憾と異例の答弁をするほどの酷い状況が続いていたのだ。

 岸和田市長の件も酷かった。市長から性被害を受けたとして、大阪地裁の和解調書で、市長から女性に対する解決金500万円の支払いや謝罪などについて取り決めがあったほか、異例の前文では、優越的な立場で社会的な上下関係が自ずと形成されていたと認めるのが相当とされた。議会では何の説明もせず、不信任決議が可決されるや議会を解散し、その後の記者会見でも全く反省する姿勢も見せていない。この結果、女性に対する誹謗中傷が起こっており、女性に対する二次被害と言える状況が生まれている。

 こうした誹謗中傷は何も政治だけの話ではない。芸能界では、ジャニーズ問題、松本人志問題、今回の中居正広問題でも被害を訴えている人には、さまざまな誹謗中傷が行われている。



(大津駅周辺にて 筆者撮影)
(大津駅周辺にて 筆者撮影)

 こうした誹謗中傷はネット社会だからだということだけではないだろう。県議の自宅を襲撃する、電話をかけて誹謗中傷するなど、本人がネットを見なくても相当ひどい状況が周りで起こっている。ということは、この国には、人の尊厳を守るとか人権を大切にするという人間社会の最低限のルールすら存在しないのではないかとさえ思えてしまう。

 明治維新で翻訳によって新しい日本語を与えられ、敗戦でアメリカから民主主義を与えられ、日本国憲法で基本的人権を尊重することが謳われていても、それはまだ血肉となっていないのではないか。福沢諭吉がソサエティを「人間交際」と訳しているが、それを今は「社会」と呼んでいる。人間交際を人と人の間の対等で水平な関係を指す言葉だとすると、社会にはそこまでの意味合いを与えられていないのではないか。社会という言葉の重要性をもう一度考えるためにも、改めて人権を大切にすべきという視点を市民一人ひとりが持ち続け、行動していくことが求められているように思う。




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