日本の置かれている状況をしっかりと把握することから
- 代表 しがNPOセンター
- 2 日前
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しがNPOセンター
代表理事 阿部 圭宏

日本を訪れる外国人は、これまで韓国、中国、台湾、香港など、アジアからが圧倒的に多かった。台湾発言を機に、昨年12月以降、中国からの来訪者が半減している様子は、政府観光局の統計を見るとよく分かる。
少し前まで、インバウンドによる恩恵を受けていた観光関連の事業者には大きな痛手になっている。▼参考日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計
中国関連の話は、来訪者減少だけにとどまらず、軍事転用可能(デュアルユース)レアアースやレアメタル関連品目の日本への輸出を禁止することにしたことで、 電気自動車(EV)用磁石、スマートフォン、半導体など、ハイテク産業全般に影響が出ているという。
まだ規制対象にはなっていないが、医療に欠かせない抗生物質の原薬の多くは中国に依存しており、もし、これが入ってこなくなれば医療が崩壊する危険性もある。
中国が日本にそっぽを向いている現状に対しては、まだ「困ったな」程度の反応しか示していないように思われるが、資源のない日本という国は、あらゆるものを中国に限らず諸外国に依存しているということが眼前に現れたのが、今回のイスラエルとアメリカによるイラン攻撃である。

イランは古代に栄華を誇ったペルシャ帝国を起源とする中東の巨大国である。イランはイスラエルとアメリカへの報復として、ホルムズ海峡の実質的な封鎖を行っているため、ホルムズ海峡を通行する船舶に大きな影響出ている。中でも、原油の90%以上を中東に頼っている日本は大きな影響を受けている。
原油の備蓄量は、240日以上あるとされているが、政府はこのうち1ヶ月分に相当する量を3月26日から放出している。原油が入ってこないと、物流だけでなく、製造業にも大きな影響が出る。液化天然ガス(L N G)は国家備蓄制度がなく、電力・ガス会社の3週間程度の備蓄による在庫しかない。さらに、石油化学の基礎原料であるナフサの備蓄はもっと悲惨である。推定20日分程度の備蓄しかなく、減産を余儀なくされているメーカも出ている。
このままホルムズ海峡を通行できなければ、日本全体にさらに大きな影響が出る。

問題はこうした日本の状況を国民がしっかり把握できているのかということだ。これまで便利な生活を謳歌していた国に住み、金さえ払えばなんでも買えると思っていると、手ひどい目に合う。危機的な状況に陥っているこの時代を生きる人にとって、この先日本がどうなるということまでに思いを馳せなくても、せめて自分の生活がどのようになるのをしっかり考えて見ることが必要だと思う。




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