法の支配
- 代表 しがNPOセンター
- 9月1日
- 読了時間: 2分
しがNPOセンター
代表理事 阿部 圭宏

トランプ政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を制裁対象に指定した。高市早苗首相は、「大変残念に思っている」と記者団に語った。外務省報道官談話では、「法の支配の徹底のためICCを一貫して支持している。国際社会における法の支配の強化に取り組んでいく」と答えている。木原官房長官は、「赤根氏とは連絡を取り合っており、必要な支援があればしっかり行っていく」「政府として状況を注視している」「法の支配の徹底のためI C Cを一貫して支持している」と会見で述べた。
現在の政権として「法の支配」の大切さは明示しているものの、明確にトランプ政権の措置への非難をしないというしている態度ははっきりしているようだ。

産経新聞による赤根氏へのインタビューでは、「外部からICCを機能できないようにする試みだ」「私は日本政府に指名され、ICC裁判官になった。日本はICCの存続のために、力を貸してほしい」と協力に期待した。日本が「法の支配」を掲げ、国際社会で尊敬される地位を築いてきたことも強調した。
そもそも「法の支配」とは、権力者が法を定める「人の支配」に対し,政治権力は法によって規制され,法に基づいて行使されなければならないとする考え方である。日本政府が「法の支配」に重点を置くのであれば、トランプ政権がやっていることは「法の支配」を壊すということなので、トランプに慮るだけでは自らも「法の支配」の破壊に力を貸すことになってしまう。

ここで注目されるのが「人権外交を超党派で考える議員連盟」の動きだ。同議連では、早速総会を開き、非難声明をまとめた。「当事国であるはずの日本の反応は、諸国と比べて段違いに弱い」と指摘し、日本政府に制裁への明確な抗議と即時撤回を要求するよう求めたのだ。議連の動きが単なるガス抜きにならないように、政府がしっかりとアメリカに物申すことを期待したい。とは言うものの、このコラム執筆中の8月25日に、首相は記者団に「今回の措置は日本の立場と相いれるものではなく、大変深刻に受け止めている」と話しただけで、明らかに弱腰姿勢は変わらず、本当にどうなるのか心配だ。
余談だが、「法の支配」で触れておきたいのが、兵庫県の現状だ。自分が設置した第三者委員会の報告を受け入れず、頑なに公益通報者保護法違反と政府にも指摘されても、「適正、適切、適法」と言い続けている知事の言動を見ていると、「人の支配」による恐ろしさを感じてしまう。





コメント